紙吹雪舞う中、さながらローマ皇帝のように高みから
人民に手を振る石原東京都知事に見送られ、
三万人の有名無名ランナーが大首都を駆け抜ける
東京マラソン。
アスリートの皆さんにはおおむね好評のようだが、
スポーツはもっぱら見るほうが好きな自分にとっては、
東京都心部封鎖の影響で、混雑することの方が不満が大きかったり、
オリンピック招致に利用しようという意図が露骨過ぎて、
少々鼻白む思いをしていたのだが。
スタート後の映像をなんとなく見ていたら、集団の中にひときわ目立つ
額の長いサムライカツラのランナー。
「なんじゃあれは!!」
仮装はOKだとは聞いていたけれど、こんなに目立つ、
トップアスリートとばっちり同じフレームにはいるところにいるのは
見たことがない。胸に輝くゼッケンは130番。
しかも驚いたことに結構スピードがあって、トップ集団に
遅れずについていっている。コスプレランナーが。
予期せぬイロモロキャラを、中継陣も扱いあぐねていたのか、
最初の頃はキャスターも無視していたようだが、あれだけ画面に
登場しているのに、まったく触れないのはかえってヘン。
やっと話題にしてもらえたと思ったら「5キロくらいで消えるでしょう」
ああ…やはりイロモノ扱い。その言葉通り5キロを過ぎると、
先頭集団から徐々に遅れだして、やがて後続の無名集団に
飲み込まれて行った。
短かったけど、楽しませてくれてありがとう。と、
あっさり日曜午前のいつもの番組を見るべくチャンネルをかえて、
男子ゴールを見計らってまたマラソンに戻してみると。
石原都知事が日本人優勝者と何か話している。タメ口で。
「え?日本人優勝した?」と思ったら、
日本人最高タイムの人らしい。
優勝者はケニアの人。
勝利者インタビューはあったのかもしれないけれど、
途中でチャンネルを変えていたので見逃した。
知事インタビューは予定外だったのだろうか。
なんとなく、気まずい空気を感じたのは自分だけ?
続いてのインタビューアは瀬古さん。
いつも思うのだが、選手に対してタメ口というのは、
正直なところあまりいい感じはしない。
内輪の気安さなのだろうが、テレビの視聴者は
殆どが部外者。
たとえ瀬古さんが陸連の偉い人だとしても、
偉い人だからこそ、アスリートには敬意を払ってほしい。
で、またチャンネルを変えて今度は、女子のゴールが迫った頃に
もどしたら、いるじゃん!? ゼッケン130番。
じゃまなはずのカツラもはずさず、涼しい顔で走っている。
しかも、女子トップの那須川にぴったりくっついて、ほとんど
伴走するみたいに。那須川もなんか笑い出していて、
楽しそうだった。
しかし、女子とはいえトップレベルの2時間20分代でフルマラソンを走るとは、
130番結構な実力者。まさか途中は電車で移動して、
女子のゴールにあわせて、レースに戻ったわけではないだろう。
とにかく、画面上で目立つことを一番に考えて、
綿密に計算して、ペース調整して、完全に計画通りに、
実行してしまうのだからスゴすぎる。
相当の実力者でなければ、できないはずだ。
7倍という熾烈な競争率をかいくぐってしかも、1万円の参加費を
払うのだから、そのくらい目立ってもいいと思う。実力はあるのだから。
芸人やらレポーターやらを多数参加させて、
市民ランナーそっちのけで内輪でもりあがる
各マスコミの裏をかいてもらった気分。
ありがとう、130番。おかげで楽しませてもらいました。
対して各番組制作会社。
ネタ作りで芸人参加させるのは良いけれど、
そのうち本当に死人がでるぞ…と思っていたら、
松村邦洋が一時心肺停止状態になったとか。。。
大事には至らなかったようだが、もし何かあったら
どうするつもりだったのか。シャレにならないぞ。
アマチュアの余裕のシャレ心が、プロTVマンのお粗末な企画を
蹴散らしたところなんかは、さすが市民大会っていうべきか。
言っていいのかな。
松村氏には心からお見舞いを申し上げます。
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